オーダーメイド京染め 京都 きもの ひとしほ
オーダーメイドで作るあなただけの京染め 京都 ひとしほ


  


遥か昔、西方シルクロードを通り日本へ伝えられた数々の模様と技法。
先人たちの英知とロマンを受け継いだ金彩友禅師・山田倶土が、長年培ってきた業、その想いを衣に表現します。



やまだ ともづち

昭和22(1947)年 静岡市生まれ
昭和40(1965)年 静岡県立静岡工業高等学校工業化卒
昭和42(1967)年 金彩友禅師のもとへ師事し、11年間修行を続ける
昭和53(1978)年 独立し山田工芸設立 現在に至る
京都府友禅組合競技会・京都府知事賞をはじめ受賞作多数

ヒッピーにあこがれた青春時代

我々の高校卒業の昭和40年代は、アメリカで、既成の社会体制や価値観を否定し、脱社会的行動をとった若者たち、「ヒッピー」の自由奔放な行動、政治的・社会的な主張を行うという考えが出てきていた。国内でも同世代の学生は安保運動の真っ只中で、友人なども学生運動に参会し、自己主張を若者がするようになった時代だった。

私もヒッピーのスタイルに憧れ、自分の居場所・将来を探しアメリカ旅行に出かけたりもしていた。
そんな中、ちょうどアメリカから帰国していた際に、地元(静岡)の友人が京都に出かけるというので、興味半分でついていき、京都の友人宅にすばらく居候させてもらうことになった。

金彩友禅との出会い

京都の友人宅では金彩友禅の仕事をしていて、居候させてもらっている立場から「何か手伝いを」と、簡単な金彩の作業を手伝わせてもらった。それが私と金彩との出会いでした。
今思えばひょんな事からこの金彩友禅というものと出会い、そして職人として数十年間もこの仕事をしている。
人の人生・職業は色々なこととの出会いから始まる。不思議なものです(笑)。

11年の修行時代には、師匠から多くのことを学びました。
糸目(模様の輪郭線のこと)から金がはみ出ないように、何度も何度も練習したり、着物は古典柄が非常に多いために、動物の尻尾(毛並み)や植物の葉など細かい柄の部分を表現する際に、「やわらかい線」が描けるように努力しました。
職人間では同じ絵柄を描いても、「線が硬いな」とか「この職人はやわらかいい線を描くな・・・」とかがわかるものです。

「やわらかい線」を追求し続けたい

昨今では「やわらかい線」を描ける職人さん、作品に出会うことが少なくなりました。
それは着物の需要も減り、図柄を型に写しかえて染める「型染め」の技法も発展してきて、職人の「手」が特に重要視されなくなってきたのも原因になります。
特段、技術は型でできるからいらなくなってきたのでしょう・・・。これも時代の流れで仕方のないことかもしれません。
しかしながら、やはり手作業のやわらかさというのは、実際に着物をまとい比べてみると歴然です。
より女性を美しく、そして着物の本当のよさというものを表現してくれます。
年々数は少なくなってきましたが、本物の良さをきっとわかっていただけると信じて、私はこの「人の手・金彩友禅」というものを大事に続けていきたいと思っています。


 

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